社会福祉士という資格をご存じでしょうか。
　社会福祉士は国家資格で、近年では様々な分野で活躍しています。高齢や障がいの方を介護する介護士の方と間違えられることもありますが、社会福祉士は相談支援を主として行っています。「福祉士」というその名の通り、高齢福祉分野、障害福祉分野での活動はもちろん、児童福祉の分野、更生支援の分野など、活動の範囲は福祉全
般に及びます。これと似た資格に「精神保健福祉士」という国家資格がありますが、こちらは精神保健の分野に特化した資格です。
　近年、司法でも社会福祉士と連携する機会が多くなり、弁護士の中でも社会福祉士の資格を取得する人が増えてきました。私もその一人で、福祉的な視点をもって法律問題の背景にある課題に目を向けることの重要性を痛感しています。弁護士会でも、罪を犯した障がい者の更生支援や、高齢者・障がい者虐待の対応の分野などで社会福祉士の方と連携をしています。
　今後、さらに連携の分野は広がっていくでしょう。
　（弁護士　藤田洋介）