コラム

2017.01.21

過労死シンポジウムに参加して −過労死防止に向けての取り組み−

2017新年号事務所ニュースより

弁護士 清田美夏

 

 

平成28年11月22日、兵庫県民会館において「過労死をゼロにし、健康で充実して働き続けることができる社会へ」をテーマに、過労死等防止対策シンポジウムが開催されました。今年は、過労死等防止対策推進法が制定されてから3年目であり、シンポジウムも3回目を迎えました。

今回のシンポジウムは、最近、大手広告会社の女性新入社員が過労自殺した件が注目され、長時間労働が社会問題となっているということもあり、定員を超える多くの方々で会場が埋め尽くされました。

今年は、これまで長年過労死事件に取り組んで来られた川人博士弁護士の講演がありました。講演では、戦前の日本における労働実態にまでさかのぼり、長時間労働の問題点を指摘しておられました。川人弁護士は、働く者の健康なくしては健全な経営は成り立たないということを強く述べておられました。

次に、労働局より兵庫の過重労働の現状報告がありました。昨年、過重労働が疑われる事業所210カ所に実施した重点監督では、半数を超える119事業所に違法な残業があったことが判明しました、また、過労死に関する落語もあり、過労死防止の大切さを訴えていました。また、大切な家族を亡くされたご遺族の方の発言もありました、ご遺族の方の思いを聞くたびに、過労死防止の重要性を痛感し、社会全体で労働に対する価値観を変えていかなければならないという思いを強くします。

兵庫県では、弁護士や過労死遺族の会が中心となり、過労死等防止対策推進兵庫センターを立ち上げ、過労死に関する授業や過労死110番の実施、過労死シンポジウムへの協力などの活動を精力的に行なっています。今回のシンポジウムを通して、改めて過労死のない社会を目指して活動を続けて行く必要があると感じました。

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