コラム

2017.01.21

事件報告 借上復興住宅強制退去訴訟提起の暴挙

2017新年号事務所ニュースより

弁護士 佐伯雄三

 

かねてお知らせしているとおり、西宮市営のシティハイツ西宮北口、神戸市営のキャナルタウンウエスト1ないし3号棟の入居者に対する明け渡し請求の訴訟が、次々と提起されています。

平成8年8月に公営住宅法が改正され「借上住宅」が制度化されましたが、改正法施行前の住宅には、借地借家法が適用され単に「期限」が来たからといって明け渡しを求めることははできません。「正当理由」が必要です。施行後の住宅には、改正法が適用されますが、その場合にも当該住宅には定まった期限があること、期限到来後は退去しなければならないことを事前に通知する必要がありますが、いずれの自治体も、改正前の住宅も改正後の住宅も、事前の通知は必要ない、「借上期限が満了」すれば明け渡しを求めることができるんだ、と主張しています。神戸市からは、学者2名の意見書、私たち入居者側からも学者1名の意見書が、それぞれ証拠として提出されましたが、私たちが提出して学者意見書においては借地借家法の適用があり正当事由が必要だが、正当事由は、神戸市がURに支払っている賃料と入居者が神戸市に支払っている賃料の差額を支払わない限り満たされないとしています。

神戸市は、次から次へと「期限」が到来する借上住宅について、提訴をしていく方針を変えてはいません。何としても、世論の力に訴えて、入居者が継続して住めるように、皆さまのご支援をお願いいたします。神戸市、西宮市あての署名も集めておりますので、神戸あじさい法律事務所のホームページから署名用紙をお取りいただき、集めていただければありがたいです。

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